昔、『ER緊急救命室』というドラマが人気でしたね。
残念ながら私は観ていませんでしたが。
そんな私が夜中に救急車に乗り、ERへと運ばれることに。
ERでは、アメリカならではの、驚きの出来事が待っていました。
この記事では、
- ERでの治療など体験談
- ビックリした話
- 保険会社から届いたERの請求書で予想外なことが!
をご紹介します。
ER(緊急救命室)ってどんなところ?
私は救急車で運ばれたので、受付を通らず、裏口からER(緊急救命室)へと入りました。
救急車の話は、↓で詳しく書いてます。

最初は廊下に待機させられ、直ぐに中へ運ばれました。
そこは広めの場所で、ベッドが5つくらいあり、カーテンで仕切られていました。
私は真ん中のベッドに移されました。
(もしかすると移動ベッドで、廊下からそのまま移動だったかも知れません。
この辺の記憶が曖昧です、すみません。)

実際はもっと広く、簡素な感じで、明るかったです
すぐにドクターが来るのかと思いましたが、来ません。

忙しいのかな〜
と思っていました。
私はERに来ましたが、怪我ではないから急ぐ処置もないし、この時はモルヒネで痛みもなく、でも眠ることも出来ずに、ただボウッ〜としていました。
(救急車の救急救命士さんの見立ては、「腎臓結石」でした。)
右隣と、あともう一人くらい患者さんがいたようですが、基本的に静かでした。
足下の方、廊下側の壁には机があり、警察官が手持ち無沙汰な感じで、頭上のTV(音はほとんど聞こえず)を見ているのが見えました。



警備の人かなあ、ご苦労様だなあ
と思い、眺めていました。
ほどなくして、夫が到着しました。
ERでの治療
真夜中に入り、翌朝出るまで、大したことはせず、基本、放置プレイでした。
見立て通り、「腎臓結石」だったのですが、ERでしたことは、
- 尿検査
- 点滴
- 何度か痛み止め
だけでした。
尿検査は、看護士さんから、コップを渡され、フラフラと部屋の横にあるトイレに行くも、いくら頑張っても出ない。
終いには気分が悪くなって、吐きました。



辛すぎる…


それで点滴をされたのですが、体内からの水分補給はテキメンで、尿検査も今度はバッチリでした。
バッチリというのは問題なしということではなく、真っ赤で(リアルですみません)、



あー、これは腎臓結石ねー
と受け取った看護士さんの目が語っていた、という感じです。
検査の結果、ドクターには、



腎臓の働きには問題がないから大丈夫
と言われました。



そっか〜、良かった!
と、ひとまず思いました。
検査結果が出るまでも時間がかかり、ドクターに会ったのはこの時が初めて。
ERに来て、4時間くらいが経っていました。
ここで、日本ではきっとありえないよなあ、とERで思ったことをまとめてお話しします。
ERで驚いた出来事
その時は、そんなものかな〜、と思ったのですが。
検査したい?と訊かれた



腎臓の働きには問題がないから大丈夫
の続きです。



結石の大きさを検査したい?
したければ、するけど?
とドクターに訊かれました。
ただし、
- したとしても、大きさが分かるだけで、特にメリットは無い
- 腎臓の働きに問題はない=大きさに問題は無い
とのことなので、検査はやめました。
検査代も、高いでしょうし。
アメリカではこうして、患者がどうするかを決めることが多いです。
結石はどうする?



いつか出るから
どのくらいで?



分からない。
数日か、1週間か、2週間か?
そうかあ〜、そうですよねえ、分からないですよねえ。



出るまで痛いから、痛み止め出しておくね



アメリカの痛み止めは強力だから、痛くなくなるんだろうな、それで乗り切るのか
と、この時は思いました。


うん
…
めちゃめちゃ痛かったですT^T
まさに七転八倒、結石の痛みだと知らなかったら、救急車呼んでます。
余りの痛さに薬を何錠も飲んだけど(こういうことをしてはイケマセン)、全然効かなかったです。
でもしばらくすると、嘘のように痛みが引いたので…石の動きが止まる?
とにかく、ずっと耐えました。
ちなみに、石が出るまで数日掛かりました。
その間、1日に何回か襲う痛みにひたすら耐えました。
(喉元過ぎれば…で、もうその痛みも忘れました。)
ところで、日本だと石を小さくする薬を使うそうです。
何故、アメリカでそれを使わないのか?
無いってことはないですよね。
私に使わなかっただけ?
痛みに弱いアメリカ人が、皆、あの痛みに耐えていると思えないんですけど〜〜〜謎です。
話はドクターとの話に戻って。
どうする?



検査をしないなら、もう痛みも治まっているようだし、帰ってもいいよ
それとも、もうすこし休んでいく?
ええっと…朝5時…全然寝てないけど…帰ろうかな?



そう?
じゃあ、気を付けてね
ドクター、退場。
しばらくして、看護士さんが来て、点滴を外してくれました。
はい、再び。
アメリカでは、ドクターは可能な選択肢を示してくれて、どうするかは、患者が決めることが多い、です。
私が以前に通っていた病院でも、薬とその副作用を説明され、どれを飲むか選ばされたことがありました。
合理的?と思った反面、AIでも良いよね、と思ったのを覚えています。
靴がない!
さて、帰ろう、とした時、私は救急車で運ばれたので、靴が無いことに気付きました。
外の車まで、裸足?
困っていたら、看護士さんが、使い捨ての異様に長い靴下をくれました。
靴下で外を歩くのは、変な感じでした。
朝露で地面がほんのり濡れていたのを覚えてます。


何となく捨てられなくて、まだとってあります
©maki-neko.site
これでERでのお話は終わるのですが、ベッドから見えた、警備員のお話を覚えていらっしゃるでしょうか?
最後に彼の話をしたいと思います。
警備の人ではなかった
数日して、夫に、



そう言えば、警察官みたいな人がいたよねえ、警備の人かなあ?
朝までご苦労様だよねえ
と話したところ、予想外の返事が来ました。



警備の人じゃないよ
(私の)隣のベッドにいた人、手錠で繋がれていたから、刑務所から来たんじゃない?
逃げないように監視していたんだよ
?!え、えええええーーーーっっっ!!
隣の人、スパニッシュの女性でしたが、囚人でした。
何度かトイレに立ちましたが、手錠までは見えませんでした。
(そんな余裕無かったし。)
なんか、ずっとブツブツ言ってましたが…。
そ、そうなんだ〜。
隣にそんな人が…あ、アメリカだなあ〜。
ハイ、これがERで一番のビックリでした。
ERの費用の自己負担額は?
数週間後、保険会社からERでの費用についての請求書が届きました。
が、いつもとフォーマットが違います。
い、嫌な予感。
読んでビックリ、何と私が行ったERは、私の入っている保険会社のネットワーク外なので、支払いができないというのです!
ネットワーク・保険について詳しく↓


救急車で運ばれるという時に、
「ちょっと待って。そのERは、うちの保険で使えるか、調べないと」
って、やれというのかーっ!!
というかですね、このERが入っていた病院、随分前ですが、グリーンカードを取る時の検査で行ったことがあったんです。
その時はネットワーク内だったんですよ?
それなのに、あの緊急時にいちいち調べろというのですか?
ええ、それがアメリカ、でした。(ガックシ)
でも、救いもありました。
請求は $1,406.26 だったのですが、保険会社の交渉で、支払いは、$660.37 となっていました。
そのレター曰く、
保険が使えないから、リーズナブルな金額になるよう、交渉しておいたよ!
半額以下です!!
そう、アメリカでは、費用は交渉次第で値切れるのです。


明細が無いので詳しいことは分からないのですが、もしネットワーク内だったら。
8〜9割くらいは保険に負担してもらえるので、$140〜$200くらいで済んだのではないかと思います。
やはり、ネットワーク内かどうか?の費用対策は必須でしたね。
ちなみに、病院にとって、支払いをしてもらえないのが一番困ることなので、支払う姿勢を見せれば、
分割でもオーケー!それがアメリカです。
え、半額以下でも高くない?とお思いですか?
そうですね、その時、1ドルは108円くらいでしょうか。
660ドル=7万1643円
うーん、普段、高額な虫歯治療で麻痺してしまっているのかも知れませんね。


正直、(え、すごい安くなってるー!ERなのにー!)と思ってしまった、アメリカ在住者でした^^;
まとめ
アメリカのER(緊急救命室)で日本にない体験!費用対策は必須、いかがでしたでしょうか。
- ERは広く、カーテンで仕切られただけの明るい場所だった
- 治療は「腎臓結石」だったためか、尿検査と点滴だけで、基本、放置プレイ
- 検査したい?もう帰る?とドクターに訊かれた、決めるのは患者
- 結石の痛み止めを貰ったが、全然効かなかった
- 警備だと思っていた人は、隣の患者=囚人を見張っていた警官だった
- ERはネットワーク外で、保険が効かなかったが、交渉で半額以下になった
- アメリカでは交渉で費用が安くなるが、ネットワーク内かどうかのチェックは必須
でした。
ERの支払いですが、そのままスパッと支払いました。
後腐れなし。
保険の効かない検査料と、点滴代、その他諸々と考えると、本当にリーズナブルと思えたのですが…日本の皆さんはどうでしょうか?
アメリカには、ERよりも安い、URGENT CAREという病院があります。
昼間だったら、こちらの病院へ連れていかれたと思います。
ただし安い分、混んでいて、救急車で行っても、かなり待たされるという話です。